紫外線とお肌との関係を科学してみた

紫外線ってなに?

太陽から放射される光エネルギー(太陽放射)の約半分は可視光線ですが、残り半分は赤外線や紫外線が占めています。

図中の紫外線C波(UVC)、また、図中にはありませんが、C波より波長の短いガンマ線、X線はオゾン層に阻まれるため、地球にほとんど届きません。そのため、紫外線A波(UVA)B波(UVB)をいかに防ぐかが、肌を守るための鍵となることがおわかりいただけると思います。

図はこちらから→https://www.kao.com/jp/skincare/work_03.html

オゾン層ってありがたいですね。天然の日傘として、今までずっと地球の生物を守ってくれていました。しかし現在、フロン類により破壊が進んでいます。

さて、それではなぜ紫外線が肌に悪いと言われるのでしょうか。

前回は、光はエネルギーであること、また、その光エネルギーは、波長が短いほど強くなることを説明致しました。

上の図を参照すると、紫外線は可視光線よりも波長が短いことがわかります。波長が短いと言うことは、紫外線は可視光線よりエネルギーが高いということです。紫外線を強い順に並べると、C波、B波、A波の順になります。

このエネルギーの高さが、肌にいろいろな影響を与えることとなります。

B波のインパクト

有機物はC-C結合で構成されています。そして、その結合エネルギー3.82eVあります。つまり、炭素原子同士が結びついているエネルギーが3.82eVあるということですね。

光のエネルギーが3.82eVとなる波長は325nmです。

325nmということは、下の図を見ると、まさに紫外線B波のあたりに当てはまります。

図はこちらから→https://www.avene.co.jp/labo/dictionary/uvcare.html

つまり、紫外線B波は、C-C結合を上回るエネルギーを持っていますので、有機物を破壊してしまうのです。

たとえば、職場やデパートなどで見るハンドドライヤーなどは、このUV光を当てることにより、有機物である細菌を殺しているのです(紫外線C波が使われているようです)。

それが肌で起こっていることだと思うと、恐ろしいですね。これがサンバーンと呼ばれる赤い炎症を肌に引き起こします。

また、表皮の奥の基底層には、メラノサイトというメラニンを生成する場所が存在します。メラノサイトは紫外線から刺激を受けると体を守るためにメラニンを排出し、この褐色の色素によってダメージから肌を保護しますが、それによりシミができるのです。メラニンによる肌の褐色化をサンタンといいます。

図はこちらから→https://allabout.co.jp/gm/gc/19670/

A波はじわじわと

ではA波は、どのようにお肌に悪いのでしょうか。

実はA波は、光エネルギーはB波より小さいものの、B波よりも波長が長いので、お肌の中にまで浸透しやすいのです。

なぜ浸透しやすいのかというと、波長が長いと光が散乱されにくいため、エネルギーが分散されず、肌の奥の真皮まで到達してしまうのです。同様に、B波は波長が短いので、表皮で散乱してしまい、真皮までは到達しません。

図はこちらから→http://applause-ceria.com/light/ultravioletrays.html

真皮まで到達するということは、その内部にあるお肌にハリをもたらすコラーゲンエラスチンが破壊されるということです。

また、コラーゲンを生成する線維芽細胞の働きも劣化させるため、お肌に良くないことばかりなのです。

肌に張り巡らされた網目状のスポンジとしてのコラーゲンが破壊された肌は、日焼けのみならずしわやたるみの原因ともなります。

こんな感じ。恐ろしや。

図はこちらから→https://allabout.co.jp/gm/gc/19670/

A波とB波では肌に対する反応が違うことが分かりました。

では、これから環境破壊がひどくなってC波が地球にも届くようになったらどうなるのでしょうか。C波の方がエネルギーが大きいので、何のケアもしなければ、皮膚がんなどを引き起こすようになるでしょう。おそらく今後C波をブロックする日焼け止めが開発されてくるのかもしれませんね。

そのまえに環境破壊をせずに人類が発展していけるシステムをつくる方が大切なのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

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