コラーゲンについて調べてみました

コラーゲンて、なに?

コラーゲンについて語るとき、まず最初にアミノ酸のことから勉強しなければなりません。

なぜならば、コラーゲンとはアミノ酸がいくつもつながってできた高分子だからです。

アミノ酸は、とても面白い分子構造をしています。以下の図は、グリシンの構造式になります。

図はこちらからお借りしました→http://kenyu.red/archives/2945.html

このように、一つの炭素Cが、酸性のカルボキシル基(-COOH)、塩基性のアミノ基(-NH2)を両手に抱えたような形をしています。

また、側鎖(図中のR)に様々な分子を付けることで、別の機能を持ったアミノ酸とすることができます。アミノ酸には必須アミノ酸非必須アミノ酸あわせて20種類もの様々な種類のユニットがあります。

反応しやすい両手を持ったアミノ酸は、アミド結合により他のアミノ酸と結合し、徐々に大きなユニットとなっていきます。そのようなアミノ酸を、ポリペプチドといいます。

ポリペプチドとは?

「ポリ」:「たくさんの」という意味です。

「ペプチド」:カルボキシル基(-COOH)とアミド基(-NH2)が結合すると脱水縮合してCONHができてアミド結合になるのですが、その内、アミノ酸とアミノ酸が結合するアミド結合を、特にペプチド結合といいます。

図を見るとわかりますが、カルボキシル基とアミノ基が脱水縮合してH2Oを形成して結合しているのがわかります。

ちなみに、

アミノ基側の末端をN末端

カルボキシ基側の末端をC末端と呼びます。

図はこちらからお借りしました→http://nature.cc.hirosaki-u.ac.jp/lab/3/animsci/text_id/Polypeptides.html

反応しやすいN末端とC末端がむき出しになっているため、様々なユニットのペプチド同士の結合が可能となり、これがタンパク質の多様性を高めています。

さて、ペプチド結合のC=OとNHの部分に注目してみましょう。OとNは電気陰性度が高いため、Oはマイナスに帯電しており、Nの高い電気陰性度のためNと結合しているHは電子が引っ張られてプラスに帯電しています。この、プラスとマイナスに分極したOとHが結びつく(これを水素結合と言います)ことで、立体的な螺旋状のペプチドが形成されていきます。

こんな感じです。

このような形にペプチドが形成されたものを、ヘリックス構造と言います。これは、DNAの螺旋に見られるものと同じものです。

また、このようなペプチドが集まった構造で、ポリペプチドが伸びた構造で、隣り合った鎖の間で構成されるものがあります。これをシート構造と言います。

こんな感じ。

図はこちらからお借りしました→http://tabimikami.jugem.jp/?eid=95&target=sequel&guid=ON&view=mobile&tid=4&PHPSESSID=cda14u51iv1hqetg92bflviip0

ペプチド結合は単に横に連なって鎖のようにつながっていくだけですが、それが他のペプチド鎖と水素結合を形成することで、立体的な構造とすることができます。これらは2次構造と言われます。

またさらに、イオン結合、疎水結合、ファンデルワールス力、ジスルフィド結合などでさらに立体的な構造となったものを3次構造、3次構造を形成したタンパク質同士が2分子以上で集合した重合体を4次構造といいますが、これは機会があったら説明したいと思います。

面白いことに、イオン結合やジスルフィド結合はパーマがかかるしくみにも使われているんですよ。

コラーゲンの構造とは?

一般的なタンパク質の構造はこれでわかりました。では、コラーゲンはどのような構造をとっているのでしょうか。

コラーゲンの構造は以下のような、3本の鎖が絡み合った螺旋構造をしています。

この螺旋構造の部分を、トロポコラーゲン、その両端がほどけたところをテロペプチドと言いますが、その部分が別のトロポコラーゲンのテロペプチドと結合して、繊維状の強固な結合が形成されます。これをコラーゲン細繊維と言います。

図はこちらからお借りしました→http://collagen-laboratory.com/collagen/

そして、このコラーゲン細繊維がさらに集まってコラーゲン繊維が形成されます。

図はこちらからお借りしました→http://ebn.arkray.co.jp/disciplines/collagen/anti-aging-01/

このように撚りあわされて繊維状になったコラーゲンが細胞間マトリックスの間に張り巡らさているため、お肌のハリがもたらされているわけです。次は、このコラーゲンの鎖を破壊する、光のメカニズムについてまとめてみようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です